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Yahoo!ブログから移籍。2007/5/23(水)から2016/7/2(土)まで。現在 http://gno.blog.jp/

『ジョーカー・ゲーム 最終話』感想、好対照。“名を呼ぶ”意味は:第12話 XX ダブル・クロス(終)

 飛崎弘之中尉。……死ぬなよ

「スパイを全うした三好」に次ぐ最終回! 中佐は、これもまた否定しない

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 前回と完全に真逆ながら、「スパイを捨てる」決断をした飛崎にも、決して情を忘れない中佐
 名前を呼ぶのは、“もう機関員じゃない”という事
 それでも!

 莫迦か貴様。背広姿で、敬礼する奴があるか――――。

完全に一話だコレ!
 ラスト、「もう部下じゃない」と強調しつつも、優しげな表情と“死ぬな”を忘れなかった中佐
 配属先まで、ホント最後まで沁みる男だわ!

 物語的には殆ど「動いてない」けれど、最終回らしさが溢れてた!!

結城中佐『その気があるなら…、“ウチ”の試験を受けて見ろ……』

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 雪中行軍の“訓練”が強行、仲間を庇った男が、D機関に選ばれた―――。

自分を操れ
 1939年春、小田切が監視中のダブルスパイ「シュナイダー」が自殺、結城中佐は機関総出で調査を命じる
 が、何故か操作情報は“小田切”に集約され
 彼は戸惑う。

 実は今回の一件は、小田切が私情に流された故に「防げなかった」事件だったのだ。

 解決した小田切に対し
 結城中佐は、「とらわれるな」と助言するが、田切は辞職を願う。

 自分は彼らのようになれない、と結論した小田切軍に戻るが、配属先は「彼女」と同じ満州だった

 そっけなくすら思えた結城中佐の気配りに、“飛崎弘之中尉”は瞠目する―――<完>。

田切『監視していた“的”に死なれる…、あってはならない失態だった』

『死んだ男は、ドイツとソ連の二重スパイの容疑がかかっていました…』

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 圧倒的オールスター感!

ダブル・スパイ
 昭和14年春、“9月”に二次大戦開幕を控えた頃、機関員となっていた「小田切」は失態を犯す。
 監視中の、二重スパイに自殺されたのだ
 が

 優秀なスパイでした、自殺という手段を選んだのは、聊か不自然に思われます。

 確かにその通り。
 しかし、「監視」で密室が出来ている。

 部屋には男が入った後、友達を連れ立った「劇団員」の家主が帰るまで、人は誰も出てこなかった

 つまり…?

ダブルクロスは、“裏切り”を意味する』

『シュナイダーは誰かに裏切られた、或いは誰かを裏切っていた…』

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 当人の筆跡による「絶望」の遺書、遺書の偽造手段が分からない限り、これは自殺なのだ。
 が、右下に小さく“XX”が書かれていた
 意味は裏切り

 使えない、と中佐が公言する陸軍から転身した代わり種。

 機関員・小田切は悩む―――。

結城中佐『いずれにせよ、奴のスパイ網を押さえるしかあるまい』

田切『――――自分は、何をしたら良いのでしょう』

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 花は主演・ミヨコ宛に送られ、「花屋」に卸される。格好の連絡手段だが…?

東京花売り娘
 一番怪しい「発見者」である安原ミヨコは、その時間まで、通し稽古の真っ最中だったアリバイがある
 が、結城中佐は彼女を真っ先に怪しんだらしい
 そして―――

 たとえその先に、暗く、孤独な未来が待っていようとも、それが、私の生きた証なのだから!

 己を捨て、恋人の幸せを信じた女
 舞台演劇だが、その様に、小田切は己を重ねたようだった。

 小田切自身、田舎でささやかに幸せに育ち、「何故こんな青年となったのか?」と思わせる生涯

 それってつまり―――。

『秘密インクは無し、髪も近所で購入したものだった…』

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 そして、しれっと現れ始める機関員達、「今回の調査は小田切中心だ」って事ですね。

『シュナイダー宅に出入りした者で、怪しい者は居ない……』

『ワインの輸入業者を調べてが、諜報機関との接点は無し―――』

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 半ばキレて、「何故俺に報告する!」と問う小田切向けられたのは怒りの視線だった

これは貴様の事件だろうが
 やがて、舞台上で「恋人」「第一発見者」の野上百合子が、“花売り娘”に感極まって泣き崩れる
 観客は感動し、万雷の拍手を送った――――
 が

 どんな役者だろうとも、あの涙は、演技では流せない……。

 とは小田切の談。
 また、劇団に贈られた花は「連絡手段」だった

 死んだ男は、カモミールの花を、ソ連との連絡手段に使っていたらしい。

 そして“協力者”とは。

『簡単な話だ、同じ匂いだった―――』

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 恋人の百合子でなく、主演女優でもある「安原ミヨコ」、彼女は花形という立場を利用。
 自分へ、大量の“カモミール”が贈られるよう仕向けた
 連絡役に最適だ

 花に隠せば、自然に彼女へ情報を届けられ、「花屋」に偽装したソ連スパイへ受け渡す事も容易

 中継手段として、“劇団主演”を活かしきったワケだ。

田切『三重スパイを演じたことで、ソ連はシュナイダー暗殺を企てた…』

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 つまり恋人は百合子だが、協力者はミヨコだった。

トリプル・スパイ
 しかし、「ドイツのスパイ」ながらソ連に通じていた彼は、今度はイギリスにも流そうとした。
 これは堪らん、とロシアがミヨコに殺害させたワケだ
 優秀過ぎたのね

 事件時、ミヨコは電話で「暗号に使う花言葉」、遺書めいた言葉を彼に書かせた。

 ワインを飲む様にも勧める
 そうすれば、電話の向こうで「勝手に自殺してくれる」寸法。

 後は、家主の百合子が警察へ飛び出した隙に、“遺書”をテーブルへ乗せれば良いだけだ、と

 確かに、小田切視点では完璧な推理だが…?

結城中佐『安原ミヨコが、シュナイダー殺しを自白したそうだ』

『―――野上百合子は、似ていたか?』

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 そして事件後、「これはお前の事件だ」という言葉の意味、重ねていたものが明かされる。
 百合子は、“西山ちずる”に似ていたか
 と

田切『野上百合子を初めて見たとき、俺は、自分の目を疑った……』

『チヅ姉……!?』

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 田舎に預けられ、祖父母にも遠ざけられ、唯一“受け入れてくれた”女性そっくりだった…

幻の香り
 実は百合子は「幼少期、小田切の面倒を見てくれた女性」に瓜二つ、だが彼女は都会に消えてしまった
 駆け落ちし、その男に捨てられ胸を患って死んだ
 結核だ―――

 俺は、百合子に気を取られて、“もう一人の女の感情”に気づかなかった…!

 だから気付けなかった
 裏切り、XXを書き足したのはミヨコの嫉妬。

 シュナイダーとミヨコは仕事上の仲間だった、だが彼女もまた、彼に恋をしていたのだと。

 三重スパイは、渡りに船だったワケね…。

『―――思い直すつもりは無いんだな?』

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 そして今回、「私情」で見落としをし、シュナイダーの死を防げなかったと辞職願を提出
 小田切は、一時の感情に流されてしまったのだ
 スパイ失格だと

 そして結城中佐は続ける、自分は“女”は機関員にしないと。

 一時の感情で殺すからだ
 自分が求める、理想のスパイに「私情」は要らない、と中佐はスパイ論をぶつ。

 まるで「それが出来れば、お前は変われる」と諭すかのように。

田切『(囚われない事―――)』

『(それは同時に、何モノも信じない事…、』

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 だが田切は思うのだ、「自分の心のより所」さえ裏切る事など、自分には出来ないと。
 想い出を愛し、他人を信じたい
 自分には出来ない

 俺は捨て去る事が出来なかった…、いや、これを捨て去ったら、自分が生きている意味が分からなくなる…

 自分と中佐は、“根っこ”が違うのだと改めて知ったのだ。

田切『俺はどうやっても、彼らのような、バケモノにはなれない……』

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 飛崎弘之中尉。……死ぬなよ

男は再び「人間」となる
 こうして、田切は「飛崎」という生来の名に戻り、中国“満州”に配属となって隊を離れた
 そして、劇場に立ち寄った飛崎は知ったのだ
 気遣いを

 莫迦か貴様。背広姿で、敬礼する奴があるか――――。

 実は百合子も満州
 それを調べ、飛崎も同じ任地になるように、軍に手を回してくれたらしい。

 いつもの悪徳めいた笑顔で笑い、もう部下じゃないとばかりに名を呼び、そしてこの気遣い。

 中佐は、どこまでも深い男だった―――。

前回の予告『また女と別れたそうだな?』

『長く付き合う意味も、特にないしな』『過ぎ去りしモノは、みな美しく、か……』

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 ちなみに、喋ってた相手は「未亡人母子事件」の甘利さん。

過ぎ去りし者は
 予告では、プレイボーイ甘利に、「また女と別れたのか?」と話していた小田切=飛崎中尉。
 甘利は、人間関係を次々に“過去”にする
 一つに執着しない

 だって過ぎ去ったからこそ、なんでも美しく見えるのですから。

 対し小田切は逆
 たった一つの、美しい想い出を抱え込む。

 過ぎ去りしモノは、みな美しく、同じ言葉でも、対照的に感じてしまいますね。

「見捨てられなかった」飛崎

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 冒頭でも仲間を庇って罰された、情が深く、そして「ただ一人反抗できた」強靭な精神力!
 本来、D機関に向かない事は明白かもしれません
 一話にも通じます

 でも、その強靭な精神こそ、きっと何よりも中佐が重んじるものなのかなって。

 彼に気付かせる為の作戦だった
 結城中佐は、彼が、ここを分岐点に「スパイ」として成長する事を期待していたのでしょうか。

 そんな事を思う最終回でした。

戦中戦前、時間軸をいったりきたりで、無事完結!

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 どうも今回、原作から改変があったそうな。違和感がミスリードなってましたね!

莫迦か貴様
 ラスト、「名前」を呼ぶ瞬間に止まるBGM! ホント“音”の使い方も巧みな作品だった!!
 この渋さ、“普通の人”が見ない深夜で放送するには
 ホント勿体無いと思った!

 スパイを真っ当した前回と好対照で、第1、2話の佐久間中尉を連想させる巧みな決着!

 原作は短編18編。
 内12編消化、どうもアニメ二期やるのは尺が足りないそうな。

 派手なアクションや恋愛要素は殆どなく、ひたすら静かで異質で、とても面白い作品だった!

 中佐ホント渋かった…。

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 1話2話の衝撃が記憶に新しく、また、「棺」で本当に死んでいた事も「やり遂げた」姿も忘れられません。