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Yahoo!ブログから移籍。2007/5/23(水)から2016/7/2(土)まで。現在 http://gno.blog.jp/

『プリニウス 4巻』感想、震災! が、自然より怖い“人の欲”…!! プリニウス様、怒りと嘆きの火山巻:ヤマザキマリ&とり・みき

 テルマエ・ロマエ作者さんの合作、古代ローマの「博物誌」著者、プリニウスを描く物語。

   毒婦ポッパエア、遂に皇后に! 元愛人の上に愛人! 天罰は下るのか!?

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※画像右下隅クリックで拡大。

 

 幸い身内に犠牲もなく、ポンペイの震災をやり過ごした一行ですが、その描写がまた生々しい!
 が、それ以上に「恐ろしい」と思ったのは人の欲!
 ポッパエアひでえ…

 

 帝都の有り様を聞き、プリニウス様がひたすら怒ってたのが印象的です。

 

ユダヤ
 また、ネロ皇帝と「キリスト教徒」は切り離せませんが、ポッパエアと結びついた男もどう動くのか?
 まだまだ怪しい宗教扱いの同宗教。

 

 彼らを弾圧した事で、必要以上に悪辣に言伝えられているというネロ皇帝ですが…?

   プリニウス様、迷信を叱る。“人はなぜ迷信を信じるのか?”がテーマに…?

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 プリ様後ろ後ろーー!! 半漁人は、とり先生の提案で登場したんだとか。 

 

哲人、怒る
 時は西暦62年、ポンペイで震災に遭ったプリニウスだが、愛猫ガイアと兵士フェリクスの勧めで
 早々に街を抜け、落ち着ける場所まで辿りつくと
 調べ物に没頭する

 

 緑なす山も、実は「火山」ではないかと疑うプリニウス

 

 帝都ではポッパエアが皇后に
 疑心暗鬼、彼女の策謀が次々と人死に起こしていると聞き、プリニウス人の愚かさに怒る。

 

 そんなプリニウスの所に、10年の東方旅行から戻ったラルキウスが現れ――――

   『災害で怖いのは、起こった後に人間が起こす大混乱だ―――』

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 大地震後、フェリクスたちは亡霊を見る(なおプリ様は見えず、ふて腐れた)。

 

ポンペイ地震
 前巻ラスト、震災直後の生々しい描写、特に私欲剥きだしの者達に、ゾッとする思いをしました
 震災直後、必死に治療に励む医師の姿も有れば
 奪い合う者もいて。

 

 本作独特の、プリニウス様の淡々とした調子と、兵士フェリクスの感情と現実的な見方に引き込まれました

 

 特にフェリクス
 混乱する街に、もう少し手伝うべきかもとか言うんですよ

 

 それでいて、怪しい動きをする商人に、いちはやく気付く現実主義者でもあって好きです

   『落ち着けプリニウス、鼻血が出ているぞ』

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 主のツッコミに何故か笑いを誘われます。

 

あれは豊穣な山だ
 震災後、近くで史料を漁ったプリ様、山がかつて噴火した記録を見つけて大興奮しますが
 80年も前の記録で、中々信じてもらえません。
 その「長さ」も今と違います

 

 現代と比べ、情報の伝達も少なく、人の寿命も短かった時代。

 

 有益なはずの情報も
 あっさり風化し、忘れ去られていたのかも……、なんて。

 

 もちろん現代は現代で、情報量が多過ぎ、すぐに埋もれてしまうのかも、とは思いますけれども

   帝都、毒婦ポッパエアが「皇后」となる――――

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 皇帝をたぶらかす愛人ポッパエア、「貴女は嫌われている」と、率直に伝えてくれた臣下プッルスを殺害!
 のみならず、自分の地位を脅かす“前妻”を処刑させ
 遂に皇后の座に

 

 地震のみならず、帝国の財政が圧迫される中、豪奢な要求も尽きせぬ毒婦!

 

 オマケに、ティゲリヌスとの姦通まで…!

   帝国が、でっかくなって立派になるのはいいけどさ…

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 今回の原因は、普及が加速しつつある「キリスト教であった

 

小さな町なんだから
 また、現代の移民問題にも通じるモノ、“移住してきた人間”同士で争うという事。
 元々住んでいた者には、本当に困ったものです
 ホントに。

 

 ユダヤ人は帝都の毒婦、ポッパエアにも接触しており、あの女が何やらかすか不安の一言!

   どうして人間は迷信を信じるのか―――

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 地震、皇后となったポッパエアの専横、巨大な彗星、現実的な問題と不吉さが入り混じる中
 プリニウス様は、「なぜ人は迷信を信じるのか?」
 なんて、哲学的な悩みに

 

 そんな彼が出会った、東方を旅してきたという風来坊!

 

 妖怪めいたこの男、何を語るのか、そして変人プリニウス様と話は合うのか…?

   収録

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 やはり腹の子は愛人の子、それを見抜いた老婆を即殺害と、ポッパエアに天罰が下る日は…?

 

 バンチコミックス「プリニウス 4巻」。ヤマザキマリ×とり・みき両先生の合作。
 月刊「新潮45」連載、新潮社発行。
 2016年6月(前巻2015年9月)

 

 第22話「ポンペイ
 第23話「ポッツォラーナ」
 第24話「レムレース」
 第25話「ディオニソス
 第26話「オクタウウィア」
 第27話「イエス
 第28話「マレフィカ」

 

 巻末は、二人の作者さんによる対談を収録。