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プリニウス 2巻[ヤマザキマリ&とり・みき]感想、古代ローマの“帝都”へ! 輝かしき都市と“下町”と暴君と

  “暴君”ネロ皇帝の横暴、横槍、小さな背中。大都会を舞台とした第2巻!

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※画像右下隅クリックで拡大。

 

 テルマエ作者さんの合作で、古代ローマの「博物誌」著者プリニウスを描く漫画も2巻目。
 しかし展開は暗く重く、中には陰惨な描写も……。
 栄光の都市、その暗部を描くお話。

 

 キマイラが火を吹く山か……、見てみたいものだ(ネロ皇帝)。

 

籠の中のオウム
 中でも、主役級に目を引かれるのがネロ皇帝、確かに暗愚な暴君のイメージを持っています。
 ですがそれは、畑違いの「皇帝」となり、追い詰められているゆえ。
 イメージが変わりました。

 

 本来は進取の気風に富み、知識欲旺盛な文化人で……。そう感じた一幕が印象的。

  ネロを歪める悪因の一つ、毒婦ポッパエア!

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 台詞の頭の「……」が強烈。ぜったい浮気してそう。

 

「勝者」が作ったイメージ
 ネロ皇帝は、暴君&キリスト教徒を迫害したことで知られていますが
 巻末、それゆえに後世のキリスト教徒により、評価が決定的に悪くなったのではないかとする一文があり
 なるほどなと思わされました。

 

 もちろん、本作に至っては「創作」ですし、帝都のプリニウスは完全に創作だと断言しています

 

 それでも、誰もが「生きている」存在感が強烈で、また暗鬱にもさせられますね。
 すごく面白いです。 

  ローマに帰ったプリニウスを介し、当時の「帝都」が描かれる

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 凡人担当の兵士、フェリクスさんも掘り下げ&当時に「アパート」事情。ほほう……。

 

栄華の裏側で
 首都ローマに戻ったプリニウスは、苛立ち紛れに呼び戻したネロ帝に殺されかかる
 だがそれも、「皇帝」の地位で身動き取れぬネロの
 悲しみによるものだった。

 

 一方、プリニウスに雇われ、初めて「大都会ローマ」を体験した若者エウクレスは、その暗部に翻弄される。

 

 やがて風変わりな娼婦、プラウティナに出会うのだが
 実は、お忍びの金持ちが彼女を気に入り、また酷い乱暴を働いていたと判明し……?

  「ブリタニアの悲劇」を気に入った皇帝、娼婦を気に入る

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 で、乱暴を働いたという「お金持ち」こそが、ちょうどブリタニアの詩を気に入っていたネロ皇帝
 ブリタニア出身の、素朴な美人娼婦に惹かれたっぽいですが
 乱暴なことをしまくったらしい。

 

 今の愛人がド派手好みのケバケバ女ですから、素朴な子に惹かれた気持ちも解りますが……。

  当時にして、水道が整備された一大都市ローマ! しかし……

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 水道管に、頑丈さを買って「鉛」を使用、鉛中毒になったという逸話もあったような。

 

先進都市の暗部
 また、水道管工事を請け負っている設計士が脅され、「盗水」の片棒を迫られている。
 なんてエピソードも。

 

 なんと、水道が整備されていたという素晴らしい都市
 そのリスクにまつわる話でした
 興味深い……。

 

 その一方で、上下水道完備&生でも扱える日本って、恵まれているんだなぁと改めて。

  収録

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 どうも、プリニウスは再び郊外に赴く模様。帝都の話も面白いんだけどなぁ。

 

 バンチコミックス「プリニウス 2巻」。ヤマザキマリ×とり・みき両先生の合作。
 月刊「新潮45」連載、新潮社発行。
 2015年2月(前巻2014年7月)

 

 第8話「チェトラ」
 第9話「フェリクス」
 第10話「トラステヴェレ」
 第11話「ゲルマニア
 第12話「プラウティナ」
 第13話「インスラ」
 第14話「ポッパエア」

 

 とりマリ対談4収録、本作の制作経緯、風景、バックボーンなどなど

 

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