GNO2及びGNO3 連邦 情報部 こっそり日記 バックアップ

Yahoo!ブログから移籍。2007/5/23(水)から2016/7/2(土)まで。現在 http://gno.blog.jp/

作品紹介その05「逆襲のシャア」

 TV3作の終了後、アムロとシャアの決着を描いた宇宙世紀4部作完結編。1988年劇場作品。

「貴様ほど急ぎすぎもしなければ、人類に絶望もしちゃいない!」

 機動戦士ガンダム 逆襲のシャア -MOBILE SUIT GUNDAM Char's Counter Attack-.
 アクシズによる第一次ネオジオン戦争から3年。UC0092に始まった「シャアの反乱」が舞台。 
 ネオジオンを再興したシャアは全人類のNT化と地球聖地化を願い、地球を居住不能とする作戦を発動する。
 対するはエースとして成長したアムロ・レイと、艦長ブライト・ノア率いるロンド・ベル隊。
 作戦の要「アクシズ」を巡り両雄は再び激突する。

 宇宙世紀0079年、第一作「機動戦士ガンダム」に始まったアムロ・レイシャア・アズナブルの確執は、
 14年の時を経たUC0093年、宇宙にて遂に決着を迎えた。
 富野由悠季監督作品。

 初代の劇場3部作とは異なり、完全新規で作成された作品。
 基本的に「続き物」なので、できれば初代ガンダム(または同劇場版)を見てから臨みたい。
※Zも見ておいたほうが良いが優先度は低い。ZZも同様。

■炸裂する富野節
 初代、Z、ZZを継ぎ、「ガンダム」に一旦の終止符を打った劇場作品。
 もっとも、富野監督は引き続き宇宙世紀0105年を舞台に小説「閃光のハサウェイ」を著しているので、
 正確には「映像化作品(公式)」としての4部作完結作品となる。
 略称は「逆シャア」「CCA」等。

 前作までのお約束を前提とした設定に加え、成長した各キャラクターの思想や
 新規キャラクターや舞台背景が頻出し、更にクェス・パラヤ嬢を中心に富野監督的感性が炸裂するので
 初見ではややわかりにくい、ごっそりと詰めこまれた完結作品。

アムロとシャアの決着。そして…
 その後キャラを引き継ぎ、UC0105年を舞台にした小説「閃光のハサウェイ」が書かれた事は前述の通り。
 ここで物語は一旦リセットされ、「宇宙世紀」を引き継いだ別作品へと繋がる事となる。
 映像化作品としては、UC0123年を舞台とした劇場作品「機動戦士ガンダム F91」が、
 そしてUC0153年を舞台にTV作品「機動戦士Vガンダム」が制作された。

 この2作品は富野監督による宇宙世紀の後継作品だが、繋がっているのは世界観程度に留められ
 他作品を知らずとも楽しめるようになっているのが特徴。また同じく富野監督が手がけた∀ガンダム
 世界観の上から「地続き」であるとされるが、これまた基本的に独立している。

 それ以外では、富野監督以外の手による宇宙世紀OVAも複数作られている他、
 初代~逆シャアの登場人物を一部引き継いだOVA作品として、逆シャアから7年後を舞台とするOVA
 機動戦士ガンダムUCが現在制作中(原作は福井氏による小説。既に完結済み)。
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シャアの反乱

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 UC0093年、ネオジオン総帥シャア・アズナブルは、巨大隕石落下による衝撃で大気中にチリをまきあげ、
 太陽光を遮断し、地球を冷却して居住不能とする「地球寒冷化作戦」を実行に移しました。
 俗に言う「地球潰し」「地球に対する贖罪」の始まりです。

 この作戦は、かつて「人類は宇宙に進出し適応することで、新たな進化を得るだろう」とした
 シャアの父ジオン・ダイクンが掲げたニュータイプ主義に基いており、地球環境を汚染し続ける人類を
 地球を一旦居住不能とする事で全て追い出して環境回復を待つと共に、彼らを宇宙に出すことで
 革新を果たさせ、人類全てをニュータイプとすべく図った作戦であったとされています。

ジオン・ズム・ダイクンの理想と現実
 と言っても、そこには「宇宙に出た人々がニュータイプ化を果たせたか」どうか、
 過去地球に居た頃とは全く違う歴史を紡げるようになったか、という問題がのしかかります。
 しかし実際問題ギレン率いた初代ジオンに見られるように、そこかしこに派閥争いや宮廷化、独裁政治化、
 意見の合わぬ者への粛清など旧人類同様の過ちが羅列され、人が進化しきれなかった事は明白。

 それでもシャアはかつてララァ=スンに見たような人の革新を信じたのだとも考えられますし、
 またすべては言葉の飾り、単にアムロとの決着をつける舞台が欲しかっただけなのだ、とも言えます。
 劇中シャアもアムロも周囲も、己の感情と周囲への推測を矢継ぎ早に吐露し続けており、
 この辺りのくだりはまさに人の感情のカオス。
 本編の見所の一つでしょう。

本編終了後の舞台裏

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 ともあれ決起した第二次ネオジオンは一定の戦果を挙げましたが、
 その「動機」ともいえる部分に抽象的なものがあり、実質的に「地球のエリートに一泡吹かせる」といった
 ような感情論が強かった事もあったせいか、アクシズ落とし時に僅かとはいえ離反者が現れ、
 また静観すると見られていた連邦軍本隊が各所から支援に現れたこと、
 そして最後には不可思議な現象まで発生した事で作戦は失敗。
 アムロとシャアも行方不明となりました。

 本件の失敗により、ジオンと国父ジオン・ダイクンの名を継ぐ指導者シャア・アズナブル(キャスバル
 レム・ダイクン)を始め表立って決起した公国軍残党、支援者たちを次々に失う事態につながり、
 ジオンの名を冠した人的ネットワークは崩壊し、事件後に「ジオン共和国」もまた
 自治権放棄にいたるという事態に陥っています。

 ジオンの名が失われた後も連邦への反抗は止まず、やがて「マフティー事件(ハサウェイ事件)」等
 反連邦組織による事件も頻発しますが、これらの事件は逆に連邦の思想統制強化にもつながり、
 組織は地下活動に移行し、表面的に沈静化。
 また安定期と連邦の経済依存によりコロニーの経済状況が改善していったことで、
 ジオンのような自治権獲得運動も衰退していっています。

 その一方で、地下に潜ったジオン残党「オールズモビル」が暗躍したり、
 連邦の掲げる自由主義を「大衆の欲望に端を発した平等論」「人類全体の腐敗と堕落を招いている」として、
 大衆の代弁者ではなく、高貴な精神性を持つ為政者が支配する統制社会が必要だ。とする
 コスモ貴族主義の台頭など、舞台はガンダムF91へと続いていったようです。
※初代40話のギレンとデギンの会話に類似した思想。

GNO2における「シャアの反乱」

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 GNO2のゲームシステムはあまり公開されておらず、あくまでプレイヤーの調査によるものですが、
 技術18(75日目20時)を越えて作戦終了し、かつ次回作戦地がルート本拠地(ジャブロー等)でない場合、
 次回は「ジャブロー」「ネオジオン」「コロニー」のいずれかが発生する最終作戦になるとされています。
 この3大競合の勝敗は、クール終了後のログ画面及び再起動時テロップに直接影響を与え、
 同クール連邦・ジオンのいずれが勝利、或いは引き分けたかという記述を左右する為
 陣営勝利判定競合、決戦競合とも呼ばれています。

 ネオジオン競合は「作戦の 成 功 数 を比較し、ジオン側が2回以上多い」ジオン優勢状況で発生。
 ちなみに連邦側が2回多い連邦優勢状況では「コロニー落とし」が発生し、
 差が1回以内の拮抗状態なら「ジャブロー」になる。
 と言われています。

キャスバルの野望
 戦争の長期化に伴い、国内の反ザビ家を粛清し引き締めを図ろうとするギレン。
 その「引き締め」にあぶりだされ蜂起するダイクン派と、ダイクン派に担ぎ出されるキャスバル
 国父ジオン・ダイクンの意思を継ぎザビ家に対抗するキャスバルですが戦力不足は否めず、
 本作では連邦軍の介入を利用し、ギレンに戦争を仕掛けます。

 独自の新エリアや野戦NPCも変化しないなど、扱いは第3軍というより競合に近いですが、
 競合時はネオジオン兵が出現する他、音楽が強制で「sally」に変化。
 ジオンやや優勢サーバでの定番競合です。

 元ネタはGNO2のベースとなった「ギレンの野望」内のキャスバル蜂起イベントと思われます。
 初代ガンダム小説版と逆襲のシャアをミックスしたようなシナリオになっており、
 クスコなどのNT部隊やWB隊まで加わっているのもポイント。
 シャアもキャスバルに転身しジオングを駆ります。

 一方でジオン側もオールスターで、ギレン総帥にドズル中将、キシリア少将に至るまで
 ザビ家とその側近が勢ぞろいする珍しい競合になっています。

サイコ・フレームの共振

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 また物語の結末で謎の共振現象を起こした事でも知られていますが、
 公式監修ガンダム辞典では、これを(あくまで仮設としていますが)「サイコフレームを引き金とした、
 大規模なミノフスキークラフト現象だったのではないか」として解説されています。

 ではサイコフレームとは何でしょうか?
 要は人間の脳波を増幅する装置で、NTの持つ「ミノフスキー粒子を利用し敵の位置や意思を感じ取る」、
 また「対応機器を脳波で操作する」効果を増幅する「サイコミュ」の一種。
 非常に小型化され、構造材の中に封入されています。

 あの現象は、アムロやシャアらの脳波をサイコフレームが拾って周辺のミノフスキー粒子を振動させ
 偶発的にミノフスキークラフト、つまりWBやサイコガンダムが浮遊するのと同じ技術を再現、
 アクシズを弾いてしまったのではないかと仮定されているそうです。

 え? 解りにくい? それを解るんだよアムロ
 …もとい。逆襲のシャアの設定はおおむねこういったものが多いですから、
 あまり気にせず楽しんだほうが良いのかもしれませんし、設定を楽しむタイプなら深く掘り下げがいがある、
 多量のギミックが詰め込まれた作品ですね。という事でひとつ。

■最後に独り言
 またNTの脳波がミノフスキー粒子を振動云々と記載しましたが、
 宇宙世紀の世界観では、ビームライフルやメガ粒子砲もまたミノフスキー粒子によるものです。
 強力な、或いはサイコミュにより増幅されたニュータイプならば、ビーム兵器に使用された粒子の流れを
 コントロールする事さえ可能だったのかもしれませんね。
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 Z、ZZなどでも見られた「ビーム攻撃を弾く」現象。今回はサイコフレーム・サンプルを持ったチェーン機で
 同様の現象が見られ、ネオジオンの決戦兵器α・アジールの主砲を弾くという
 離れ業を見せています。